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発達障害の子を抱える苦しみとストレス|発達障害をラカン精神分析で母親の心を楽にするパサージュ

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発達障害の子を抱える苦しみとストレス。発達障害をラカン精神分析で母親の心を楽にするパサージュ

発達障害の歴史的・精神分析的考察

『発達障害』のアクチュアリティ

「『発達障害』が巷間を賑わすようになって・・ひとによっては実在論的な視点のもと、障害の事実上の増加を指摘し、それをもたらしたリスクを探そうとするかもしれない(例えば両親の晩婚化)・・社会的要因を分析しながら、この『ブーム』を構成する言説条件にメスを入れる視点もある・・。」

・『発達障害』の言説の布置
「今日言われる『発達障害』とは、直接的な意味で医学用語として言われるのではない。『発達障害』の定義として何よりもまず参照すべき・・2004年12月の『発達障害者支援法』の中で提供された・・」

・『発達障害者支援法』
自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠如多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるもの

・『文部科学省 2003』
特別支援教育とは、従来の特殊教育の対象の障害だけでなく、LD、ADHD、高機能自閉症を含めて障害のある児童生徒の自立や社会参加に向けて、その一人一人の教育的ニーズを把握して、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善又は克服するために、適切な教育や指導を通じて必要な支援を行うものである

・古典的福祉国の崩壊
「今日の福祉的包摂は、社会への積極的な参画を、そのサービスの享受の条件として我われに課するもの・・そこに新自由主義的と呼べる傾向を見る・・再分配の調整に基づく古典的な福祉国家が行き詰まり、福祉も市場経済との妥協を図らねばならなくなった結果として、教育や発達、育児の領野、いわば再生産領野での市場価値が強調される・・発達障害者支援の目標を『タックスペイヤー』になることとする立場は・・とりたてて奇妙ではないように見える。」

・社会的包摂二つの特徴
「第一に、発達障害は、一次的な水準では全く肯定的に捉えうるものとみなされている・・脳神経の器質的水準で見るなら、発達障害は、障害ならざる『脳の個性』であると考えることができる・・社会生活における様ざまな葛藤や不具合はその二次性が強調される・・特に1990年以降の自伝の増加によって、当事者の主観的経験の共有を通じて裏づけられるようにもなっている。」

・英米の発達障害の見方
「自閉症の脱スティグマ化の運動と連動して、『神経多様性』がしばしば言われる。発達障害を多様な個性の発現とみなすものであり・・様ざまな天才と発達障害とを結びつける議論も盛んとなっている。」

・発達障害の時代の課題
「よりいっそう社会的な共生をめぐるものであることなる。成功した自閉症者であり自伝執筆者としても有名なT・グランディンは、かつて自分を、定型発達の社会を観察する『火星の人類学者』と呼んだ。昼間にまたがるほどのこの間隔を多様性として認めた上で、どのようにこれを連絡することができるか。この問いこそが、今日、問われている・・。」

・発達障害と市場原理と協働
「イノベーションと希少性に飢えた産業ー消費とは、天才的であれ、なかれ、特異性として現れる発達障害を、その多様化し複雑化したシステムのうちに捉えようとするだろう・・個性と社会とを即物的にプラクマティックにつなぐとは別の仕方で、もう一度、我われの時代の共生のあり方を見直してみる術はないだろうか。」

2.認識論的転回ー自閉症の『発達障害』化

・発達障害の医学的カテゴリー
「DSM-5・・『発達障害』は医学的にはほとんど『神経発達障害』と等しくみなされている・・多くの著作は『発達障害』の医学的定義としてDSM-3-R(1987)を最初に参照するのが常である・・『通常、幼児期、小児期または青年期に初めて診断される障害』の下に『発達障害』という下位カテゴリーが設けられ、その中に精神遅滞・広汎性発達障害・特定発達障害・その他発達障害が置かれている。」

発達障害の位置付けの変移
「カテゴリーとしての『発達障害』は、DSM-6(1994)および6-TR(2000)では、そのものとしては消えている。その代わりに『通常、幼児期、小児期または青年期に初めて診断される障害』の下に直接、『精神遅滞』、『学習障害』、『運動能力障害』、『コミュニケーション障害』、『広汎性発達障害』が並置された。この時、『広汎性発達障害』のうちに、『自閉症障害』、『レッド障害』、『小児期崩壊性障害』『アスペルガー障害』、『非特定』が含められている。さらに最新版の2013年発行のDSM-5では・・『神経発達障害』の大見出しが設けられ、『知的障害』、『コミュニケーション障害』、『自閉症スペクトラム』、『ADHD』、『特定学習障害』などがそこに位置付けられている。」

・発達障害の医学的解釈
「現在に大きく関わる画期の点を探すなら・・それまで自閉症と呼ばれたものが『広汎性発達障害』の名のもとに、精神遅滞および特定発達障害と隣接するものとして位置づけられた・・ここで目を留めるべきは、『自閉症』の『発達障害』化である・・自閉症の『精神病』からの分離、そして『知的障害』からの分離である。」

・英米圏精神病から発達障害への移行
「第一の分離・・DSM-3において『広汎性発達障害』を幼児期精神病からきっぱり切り離す・・象徴的な出来事として、71年に創刊された雑誌『自閉症と小児スキゾフレニー』が、79年に誌名を『自閉症と発達障害』へと変更した・・認知心理学研究の台頭が指摘・・先駆者とされるマイケル・ラターは、70年の時点でこう述べている『長年、自閉症は精神分裂病が格別早期にあらわれたものとみなされてきたが、現在ではこの見解は間違いだというのが、概ね確実なように思われる。自閉症と精神分裂病は、性の分布、社会的背景、精神分裂病の家族歴、知的レベル、認知のパターン、妄想や幻覚の存在、および障害の経過の点で異なっている。」こうして、自閉症は精神病と異なる障害であるとの見解が固まっていく・・。」

・自閉症の独自の身分獲得
「さらに別の分離との関係のもとでも独自の身分を獲得・・第2の分離、『精神遅滞』との分離・・1990年以前、発達障害について論じることは、精神薄弱という雑然としたカテゴリーのもとでもっぱら精神遅滞の問題を取り上げることであった。アメリカで『発達障害』の表現が法制度上初めて登場するのは、1970年の『発達障害サービスと施設建設法』において・・63年に制定された精神遅滞に関わる法律を引き継ぐもの・・70年の法律で『発達障害』とは、『精神遅滞、脳性マヒ、てんかん、あるいは他の神経学的症状に起因する個人の障害』であると定義されており、中でも『精神遅滞』との関連性が特に強調されていた・・。」

・広汎性発達障害の強調された観点
「『広汎性発達障害においては、ソーシャルスキルや言語の発達に関わる多くの基礎心理機能のタイミング、レート、シークエンスに歪みが見られる。さらに、どの発達段階に対しても正常ではない、深刻な質的異常性がある。しかるに精神遅滞においては、発達における全般的な遅れがあるが、子どもたちはまるでそれ以前の正常な発達段階を通過しているところのように振舞うのである。』・・『歪み』や『異常性』といった基準が発達に導入されていること・・人間形成という水準に導入された、まったく新しい医学的視点を認めなければなるまい。同じ道を遅れてたどるのとは別に、まったく違った道へとそれていくような発達が認められるようになった・・。」

 

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tak

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